探偵が行う浮気の証拠集め

興信所と探偵の違いは?

「探偵」や「探偵事務所」という言葉は小説や映画でおなじみなので、どういう職業かをイメージすることは容易といえます。

アニメでも名探偵コナンくんなどが有名ですので、それらのイメージが実際の探偵の業務内容とずれていたとしても、わりとすぐにイメージはできると思います。

しかし「興信所」という言葉を聞いた時に、どういう職業かをイメージできる人はそれほど多くはないのではないでしょうか。

ちょっと考えてみて、何かを調べる職業だ、くらいは思うかもしれませんね。

実は年配の人ほど探偵よりは「興信所」という言葉になじみがあるとも言われています。

もともとは企業の信用性を調査する民間調査機関としてできたのが興信所の始まりのようです。

興信と言う言葉は「信を興する」という意味であるらしく、個人や企業を調べることによってその企業の信用性をつくるという意味合いが込められていたのかもしれませんね。

現在の大手の興信所といえるのは、「帝国データバンク」と「東京商工リサーチ」の2社ではないでしょうか。

この興信所に関しては、それほど知られてはいないかと思いますが、「興信所業者が講ずべき個人情報保護ための措置の特例に関する指針」というものがあり、浮気調査や親権に関わる調査、依頼者の法律行為の相手方の調査、依頼者の犯罪被害の防止に関わる場合の4つの例外を除き、 原則として調査対象者の個人情報を入手した場合はその対象者本人に通知しなければならない、と定められています。

この4つの例外に当てはまらない調査で個人を調べる時は秘匿性は守れないことになります。

4つの例外のうち、例えば浮気調査を行って報酬をもらうには「探偵業の届出」が必要になります。

浮気調査を行う興信所は探偵業の届出をしており、そういうことからも、現在では、興信所も探偵事務所も同時に名乗っている例が多く見られます。

現在の大手と言われる「帝国データバンク」「東京商工リサーチ」は企業情報専門であり、浮気調査等、個人の調査は行っていません。

取材等の名目で企業の情報を集め、企業データベースをレポートとして売る業務が中心と思われます。

一方、探偵業は秘匿性が重要な要素であり、相手方に通知して仕事をするなどは基本的にありません。

考え方としては、昔ながらの興信所はすでになく、浮気調査を行う興信所は探偵事務所と同じであり、大手興信所は企業情報専門になり個人の調査はやらない、と見ていいのではないでしょうか。

仮に個人の調査や浮気調査など秘匿性が必要な調査を頼みたいとすれば、探偵業の届出をしている興信所か探偵事務所へ頼むと言うことになるでしょう。